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スチームコンベクションオーブンの賢い選び方となるべく故障しない使い方
「スチームコンベクションオーブン」を導入することによりあのガスコンロの下に付いている「オーブン」は必要なくなります。しかもこれ1台あれば蒸し料理や煮る、焼く、炒める、炊く、揚げるといった様々な料理が可能となります。レストランだと4段程度のスチームコンベクションオーブンがあれば20テーブルほどのお店でも大丈夫です。スチームコンベクションオーブンはガス式や電気式などのタイプが出ていていろいろなメーカーが出しています。海外製のものや中古品も出回っていますが初心者としていったいどの機種を選べばいいのかここでは技術的な視点からなにが一番いいのかを考えていきましょう。
ガス式それとも電気式?
スチームコンベクションオーブンにはガス式と電気式があります。ガス式の方が火力が高く立ち上がりが早いと言われていますがスチームに関しては電気式の方がIHを使用しているためガス式では3分ほどかかるのに対して40秒ほどで沸騰します。
スチームコンベクションオーブンを選ぶときの本当の課題は「スケール」
スチームコンベクションオーブンの故障の原因は「スケール」という水分中に含まれるカルシュウムやマグネシュウムがセンサーに付着してエラーを起こすものがほとんどです。新品で導入しても使用頻度が高いとわずか3か月でエラーが出てしまうことがあります。最近の機種は自動的に「スケール」を除去する機能が付いていますが水分中の「シリカ」は取り除くことができません。



ドイツのスチコンメーカーの場合、タンク内でセンサーにスケールが付着しないように電極で制御しているので故障が少なく多くのレストランのシェフに支持されていますが価格も高く他の部分の故障時に海外製であるため部品供給が不安です。
電気式のある機種は動作ごとに水の入れ替えをして水分中のスケールが濃くならないようなシステムになっています。
ガス機器メーカーの場合、時間内で入れ替えるシステムなっているようですがときおり間に合わないことがあります。
故障しにくい対処方法
ではこの「スケール」で故障しないためにどうすればいいのでしょうか?
故障の原因はスチームコンベクションオーブンのタンク内の水が蒸発することによりカルシュウムやマグネシュウムの成分が濃くなりそれがセンサーに付着してエラーを起こすことによります。
つまりポイントは水分中のカルシュウムやマグネシュウムの濃度を濃くしないことです。頻繁にタンク内の水を入れ替えます。そして高いろ過能力を持つ軟水器を取り付ける必要があります。そして軟水器のカートリッジは半年ごとに取り換えることをお薦めします。
メンテナンスしやすい機種を選ぶ
厨房機器はどうしても使用頻度が高いので故障は避けて通れません。当然故障しにくい機種を選ぶことが必要です。これは中古厨房機器を取り扱っている業者に「故障しにくいスチームコンベクションオーブンはどれですか?」とさりげなく聞くのもひとつの方法です。中古品を長年取り扱っていれば知識が豊富です。また日頃からメンテナンスが自分でしやすいような機種を選ぶなどを考えるのもひとつの方法です。もちろんメーカーのメンテナンスの対応の良さも重要ですし部品の入手やメンテナンスの費用が少なくて済むような機種を選ぶことが必要です。中古品の場合、メーカーが中古で買ったものでもメンテナンスをしてもらえるかの確認とできればタンク内のスケールの状況など確認しておきたいですね。いずれにしても一度壊れてしまえば使えなくなってしまうような機種は論外です。センサーなどの繊細な部分をもつスチームコンベクションの場合、なるべく保守・メンテナンスの良心的なメーカーを選ぶことが大事です。